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横山美術館、noteはじめます

こんにちは、横山美術館と申します。
このたびnoteを運用することになりました。これが記念すべき(?)最初の記事となります!

※21.5.21追記
その他の記事の例はこちらをどうぞ


「横山美術館って何?」「どういうものを展示しているの?」という方も多いのではないかと思いますので、この記事では、簡単に美術館の紹介をさせていただきます。
元々よく知っていただいている方も、よろしければぜひお読みください。

岸設計さん美術館外観夜景

※夜は開館していないですが、ライトアップされて綺麗です。


横山美術館とは?

横山美術館は2017年10月1日に開館した、名古屋市東区に位置する美術館です。主に明治・大正時代に海外へ輸出されていた陶磁器の里帰り品の収集、展示しております。

当館が位置する名古屋市東区は、かつて輸出用の陶磁器生産の一大拠点でした。

明治時代以降の名古屋では、瀬戸(愛知県瀬戸市)や美濃(岐阜県東濃地方・中濃地方東部)で焼かれた白いやきものに上絵付*をし、輸出するという仕組みがとられるようになります。全国から優秀な絵付職人が集まったことで、名古屋絵付が発展しました。
名古屋絵付は、下の作品のように豪華で華やかな作風で、海外で人気を博しました。
*上絵付…釉薬の上に絵付けをして低い温度(600~800℃)で焼き付けること

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松村九助「上絵金彩花鳥図蓋付壺」明治時代中期

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田代商店「盛上花鳥図花瓶」明治時代中期~大正時代


横山美術館は2021年4月現在、約4,000点の作品を所蔵しておりますが、これらは当館理事長・横山博一のコレクションによるものです。

横山のコレクションのはじまりは、今から約20年前にさかのぼります。
ニューヨーク在住の友人が日本に帰国するとのことで、ディナーを一緒にした際、その方が一つの花瓶を持って現れます。横山は花瓶の美しさに感動し、さらにこれが手作りだと聞き、すっかり魅了されてしまいました。

花瓶の美しさに感動した横山は、このような素晴らしい技術が現代の日本人に知られていないのはもったいないと思い、明治時代以降の輸出陶磁器のコレクションをはじめました。
その花瓶が、こちらのオールドノリタケの「ジュール金盛薔薇図花瓶」です。

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オールドノリタケ「ジュール金盛薔薇図花瓶」明治24~44年頃

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緻密な盛上も施されています

きらびやかな金盛が美しいこちらの花瓶、作られたのは今から約120年ほど前のこと。
本金と呼ばれる純度の高い金が使われているため、現在も制作当時と変わらない輝きを持っています。

その後、横山はオールドノリタケ以外にも、明治時代以降の輸出陶磁器を数多く収集しました。収集した種類は、瀬戸焼・西浦焼・萬古焼・眞葛焼・コラレン・名古屋絵付・九谷焼…などなど、非常に多岐にわたります。(あまりにたくさんあるので、それぞれの詳細はいつか別記事で紹介します)
そして2017年10月1日、収集した作品群を後世に残すため、横山美術館を開館しました。

輸出陶磁器は、近代日本の礎を築いたといっても過言ではないでしょう。
外国との力の差が歴然だった明治時代初期、政府は国力増強のため、殖産興業・輸出振興を推し進めます。その中でも陶磁器は重要な輸出品として、大きな役割を果たしていたのです。
当館は、近代日本の礎となった輸出陶磁器を展示し、皆様にご覧いただくことで、この文化を後世に伝えていきたいと考えています。



横山美術館のSNS

なかなか名古屋に足を運べない方も多いこのご時世、当館もSNSなどでの情報発信に力を入れてきました。
下に順にTwitter、facebook、Instagramの記事をリンクします🔽

【瀬戸・美濃の美展 作品紹介】 川本桝吉 [瀬戸] 「染付花鳥図花瓶(一対)」(明治時代) 染付で描いた花鳥図の背景に、雲を吹き付けた花瓶。 花びらやつぼみは白色の絵具で盛り上げ、おしべは赤茶色で彩色され、目を引きます。 盛上部分はぜひ展示室でご覧ください!

Posted by 横山美術館 on Friday, April 23, 2021

内容はいつも試行錯誤しておりますが、見てくださる方のいいねやリツイート、シェアが励みになっております。
なお、当館では写真撮影OKですので、お客様が投稿してくださった写真を見るのも楽しみにしております。

noteではより詳しく、より深掘りして、楽しく作品や展覧会などの紹介をしたいと思っています。温かく見守っていただけますと幸いです。
これからどうぞよろしくお願いします。



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