見出し画像

横山美術館の図録の話―2019年刊行分―

こんにちは、横山美術館です。

本記事では、2019年に当館が刊行した図録3冊についてご紹介します。
目次から興味のある箇所へ飛べますので、ご活用ください。

※本記事で紹介するものも含め、当館刊行の図録はすべて上記サイトでお買い求めいただけます。


超技の世界 ―瀬戸焼・美濃焼・名古屋絵付など―

2019年1月に開催した企画展「超技の世界 ―瀬戸焼・美濃焼・名古屋絵付など―」の関連図録です。

画像1

川本桝吉「盛上切子型大花瓶」(瀬戸焼)


明治・大正時代、驚くほどの技巧を凝らし、多彩な装飾が施された陶磁器が制作され、海外へと輸出されました。
特に、愛知、岐阜、三重の東海3県では、瀬戸焼や美濃焼、名古屋絵付、常滑焼、萬古焼など、様々な陶磁器が生み出され、当時の技術を結集させた器の数々は海を渡り、好評を呼んで多くの人に愛好されました。

瀬戸、美濃、名古屋で作られたやきものの他、東海地方の各産地で制作された陶磁器作品を紹介。技巧を凝らした東海地方の近代陶磁器85点を収録。銘一覧も掲載しています。税込500円。


魅了する 煌めく薩摩

2019年6月に開催した企画展「魅了する 煌めく薩摩」の関連図録です。
絢爛豪華な薩摩焼の数々が展示されました。

画像2

森田徳「上絵金彩武者図花瓶(一対)」(本薩摩)

煌びやかな金彩を施した鹿児島の薩摩焼。
明治維新をきっかけに、政府が推し進めた外貨獲得のための重要な輸出品として位置づけられ、日本の陶磁器輸出の牽引役となりました。
海外で好評を博した薩摩焼は、京都や東京、横浜など多くの産地でつくられるようになります。各地で生まれた絢爛豪華なやきものは「SATSUMA」と呼ばれ、盛んに輸出されました。

遠く鹿児島を発祥として、日本各地で制作され里帰りした「SATSUMA」。100年以上経っても色褪せず、人々を魅了し続けている煌めく薩摩焼105点を収録。銘一覧も掲載しています。税込500円。


じだいをつなぐ 近代・現代陶磁の美

2019年11月に開催した企画展「じだいをつなぐ 近代・現代陶磁の美」の関連図録です。

画像3

日本陶器、中島音次郎画「上絵花蝶果物図花瓶」
昭和時代中期~後期

大正から昭和時代にかけて工芸と工業が分化し、美術や陶芸作家という概念が生まれ、近代的な組織や設備を背景にした陶磁器の生産も始まります。
窯業が実用本位の大量生産に向かう一方で、鑑賞を目的とする飾り皿やフィギュアリンなど、職人技が存分に発揮された手づくりの優品も生み出されていました。陶磁器メーカーが養成した画工のなかには、西洋画の画壇でも活躍する者が現れます。名古屋で活動し、没後50年を迎えた市ノ木(しのき)慶治はその代表的な存在です。

大正・昭和時代に焦点を当て、クラフトマンシップが息づくプレミアムな陶磁器113点を紹介。銘一覧も掲載しています。税込500円。


***

以上、3冊の図録をご紹介しました。
図録に関する他の記事はこちらをどうぞ。

■2017~2018年刊行分

■2020~2021年刊行分




みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!

これからの美術館運営のため、ぜひサポートいただけますと幸いです。